ドラマ Ns' あおい  第八回 2006年2月28日放送 あらすじ&レビュー

桜川病院で、突然の人事異動が行われた。田所が副医院長に昇進したのだ。第一候補と目されていた浜松部長を飛ばしていることで、院内は大騒ぎだ。
田所は、今後の方針として病院の抱える不良債権の処理を挙げ、病状の好転が望めない患者、末期患者、ベッドの差額が払えない患者は転院させることを提案する。総師長も、田所の病院の運営方針に賛同し、赤字という大病すなわちガン細胞は完全に取り除かねばならない、大手術が必要だと言う。院長付き室長として副医院長を退いた大倉は、自分の方針を変えられたことに猛反発するが、田所は、「銀座の料亭やクラブに通う以外、あなたが何をしてきたと言うんですか?」と切り捨て、おまけに大倉には、栄転とは名ばかりの、とみだ島の院長を命じる。
美沙子と美保が北海道へ行くことを知った高樹は、美保も新しい父親に納得しているのか聞きたいと美沙子に頼むが、美沙子は、「娘の病気にも気付かなかった人に期待することもなければ、私たちがあなたに何かしてあげたいと思うことも何もない。」と言う。
高樹が家族を犠牲にしてまで救った意識不明の白井を世話をする妻はあおいに、スノードロップが高樹の好きな花だと教える。白井の妻は、一人では大変なので花屋をやめるという。
あおいは高樹から白井が転院の対象だと聞かされて抗議するが、高樹は「何かを得るためには何かを捨てなければならないこともあるんだ。」とあおいに厳しく言う。小峰はあおいに、一番辛いのは高樹だと、以前の高樹の話をする。高樹は医療に理想を抱いた「青臭い」熱血医師で、よく田所ともぶつかっていた。患者の為に昼夜を問わず必死に働いたが、家族を置き忘れていた。白井が病院に運ばれた日、美保は朝から咳をしていたが、高樹はドクターコールを受けて病院へ急行した。美保は救急車で運ばれて来たものの、高樹は自分では治療できないと言い、白井を優先した。美保の手術は田所が行い美保は危機を免れたが、あれ以来、高樹は田所に頭が上がらなり、病院の体制に口を出すことができなくなったという。
意識のない白井を診ながら高樹はあおいに言う。命はとりとめても意識は回復させることができなかった。それなのに白井の妻は、生きていてくれるだけでいいと言ってくれる。なんとしても白井を助けたいと。「スノードロップの花言葉、希望だそうだ。」と高樹。
あおいと北沢は、病院の外で高樹の娘の美保が立っているのを見かける。母から父に会うなと言われているらしい。美保は、父親に渡して欲しいとバイオリンの発表会のチケットをあおいに託す。父の好きなエルガーの曲を弾くと言う。高樹は当日当直だったが、あおいは自分と江藤と北沢に任せて欲しいと言い、高樹を休ませることに。「有難う。」と高樹は好意に甘えることに。夜高樹は、新しい父親と仲良くしている美保を思い出しながら、離婚届にサインをする。
日曜日、高樹が病院を出たあと、運悪く患者の五郎が腹膜炎で倒れてしまう。田所は医師会でゴルフに行っていた。江藤は病状は把握したが、腹に針を刺して腹水を取ることはできなかった。あおいは意を決して高樹の携帯を鳴らし、先生が必要なんですと言う。五郎は助かったが、発表会はすでに終わっていた。
あおいは、今から急げば飛行機に間に合うと、高樹を空港に行かせる。間一髪空港のゲートをくぐろうとした高樹は、娘の名を叫ぶ。美沙子は美保にバイオリンを渡し、美保は高樹の前で、弾くはずだった、「愛の挨拶」を演奏する。拍手をする高樹。「またね。お父さん。バイバイ。」娘は笑顔で高樹の前を去っていった。
居酒屋番町で高樹は一人酒を飲む。小峰が現れ、美沙子が高樹に渡すように頼んだという美保の昔書いた作文を出す。そこには、忙しくてかまってくれないが、病気を治す父が好きだ、医者の父が大好きだと書いてあった。それを読んで高樹は泣き崩れる。
翌日、高樹は田所に白井はこれからも自分が見ると言う。希望のない患者はいない、すべての患者に希望はあると言う高樹。「宣戦布告?」と田所は言う。「冗談だよ。」
白井の病室を訪れるあおい。白井の呼吸器が外され、スノードロップが枯れている。

レビュー
高樹の娘の真相が明らかになり、ひとつの別れと悲しき癒しをもたらす回。病院の経済事情のはざまで高樹も揺れ動き、白井を手放すことを余儀なくされる。娘を手放す変わりに救った患者への思い入れもかなわず、自分も大きな流れに飲み込まれてしまう高樹。だが、夕暮れの空港で高樹はひとつの幸福な終末に行き着く。そこでは親子の価値が静かに語られ、高樹は「永遠の思い出」を刻む。そしてこれまで娘がずっと自分を理解してくれていたことに気が付くのだ。滔々と流れるのは虚しい時間ばかりではない。安息を約束された信者のように、高樹は医療に一生を捧げてゆく。日本医師会のおのおのがた連中に見せたい内容となった。
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by mitachan2006jan | 2006-02-28 23:00 | ストーリー&レビュー


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